山歩き・不逞 其の七


山歩きと韓国
by futei7
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「又観先生 誕辰111周年、国民文化研究所 創立60周年」

「又観先生 誕辰111周年、国民文化研究所 創立60周年」を記念した「東アジア自由共同体の未来」ワークショップへのご招待に感謝します。参加のみなさまと論議が深められることを願います。

 今日、日本という国家がアメリカとの同盟を口実に戦争ができる国家体制を整え、前の首相、安部が逃げだしたとはいえ平和のための「憲法九条」を投げ捨てる改憲策動は収束したわけではありません。その中でこの間、テーマとしてきた「東アジア自由共同体の未来」を継続して論議して行くことは重要だと思います。また、その未来のためにも、この百年の東アジア民衆のアナキズム・無支配主義の系譜を振り返り、検証される必要があると思います。

20世紀前半・東アジアのアナキズム系のネットワークを目指したグループを以下のようにあげられます。ゆるやかでも、また断続があったとはいえ東アジアにおいてアナキストたちのネットワークが成立していたことは日帝を倒し強権による支配がない社会の実現、自由共同体実現を常に目標としていたわけです。黒色青年連盟や朴烈・金子文子への面会者の記録など、これまで知られていなかった資料を少し引用します。
前史としての亜州和親会があります。

日本社会主義同盟信濃川事件糾明集会
不逞社・黒友会
大杉栄の試みアナキストの「連合」
黒友会・不逞社の継承
「真友連盟」  
黒色青年連盟
中国東北地域での、金宗鎮、李乙奎たちの試み
東方無政府主義者連盟、シン・チェホ

『黒濤』紙の刊行
1922年7月に創刊された運動紙『黒濤』は朴烈が編集
 信濃川事件
9月7日に調査会主催「新潟県朝鮮人労働者虐殺問題演説会」が神田で開かれました。日本で活動していた朝鮮の社会主義者と日本の社会主義者たちが初めて協力して開催した集会です。朴烈は演説会で現地調査を報告し、さらにソウルの思想研究会から招待され「信濃川虐殺真相報告演説会」に出席します。  
黒友会の結成、運動紙『太い鮮人』――不逞社の結成と活動
1923年、不逞社の新山初代は8月20日、根津権現の貸席で大杉、望月桂、岩佐作太郎等、20から30名が集った無政府主義者の連合組織問題の相談会があり、新山は鄭と一緒にその会に行きます。金重漢、洪鎮裕が来ていましたが朴烈、金子文子は不参加でした。

1925年、同志たちは黒友会、不逞社の活動・名称を継承します。
黒色青年連盟の創設
同連盟は1月2日、9日に準備会を開き15日に参加20団体、61名にて総会を開催、結成となりました。
「黒色青年連盟演説会状況に就て」。司会栗原一男、演説第一席 栗原一男。黒友会。椋本運雄、自然児連盟。韓某、黒友会。猛某、黒友会。

黒色青年連盟に参加したグループの中心メンバーは、「大逆罪」の被告とされた金子文子、朴烈への支援に大きく関わり面会や大審院の傍聴を追及。警察関係資料中の「東宮職特警発」(『即位大礼警衛関係』廣畑研二編集、不二出版)に同志たちによる市谷刑務所の二人への面会者記録、記録された活動家はいずれも黒色青年連盟に参加しています。

 26年2月1日から10日に主な活動家として不逞社の同志であった鄭泰成、栗原一男(26年当時は自我人社)、同じく自我人社の井上新吉、サラリーマン同盟の江川菊次郎、黒友会の韓吉(韓漢吉)、同じく金正根、徐相漢の名を確認できます。黒友会、韓吉「…自分は朴烈に大いに同情を有する一人にして毎度面会して彼の心情を慰め居れり帝国主義軍国的侵略主義の国家は常に弱小民族を圧迫すべき其の宣伝材料として彼を犠牲となしたり……」

朝鮮無産青年同盟会、安鐘吉
「彼(朴烈)の行為は朝鮮人の意思を代表して日本国民に告げたるものと考えます。思うに現総督政治を此侭遂行したならば朴烈以上の行為者が出ないとも限りません。朝鮮と云う民族は永遠に滅亡しないものであります……」

 真友連盟事件
真友連盟事件は「不逞社事件」から継続された弾圧です。
「大正時代」の末期、すでに植民地化した台湾、朝鮮に続き,さらなるアジアへの侵略を推進するため天皇国家の体制を強化することは必然でした。

 震災前から政府は「過激法案」制定を画策しアナキストやコミュニストの闘争を封じ込めようと図ってきましたが、より早期に有効な治安法の制定を画策していました。
そして震災後、普選法制定に向けた動きは治安法も伴い活動家、社会変革派の労働者と民衆を分断するものとなり、25年5月の治安維持法制定へと至り、真友連盟事件のように朝鮮における適用がエスカレートされ過酷な弾圧を伴うものとなりました。
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by futei7 | 2010-08-10 20:17
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